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オルタナティブなカルチャーライフについて綴ります。


by megumi_mh

英語版『名探偵コナン』

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きのうに引き続き、アニメ『名探偵コナン』のネタを。

ウェブ上の動画サイトを検索していたら、
『名探偵コナン』の英語吹き替えバージョンを見つけた。

現在、読売テレビにて放送済みの634話中、130話まで吹き替えられて、
2003年からClosed Case解決済みの事件)というタイトルにて、
北米のアニメ専用チャンネルで放映されていたらしい。

見てみると、主要登場人物の名前の一部が
下記のように英語名になっている。
どうやら「新一」とか、「毛利」とか、
英語のネイティブスピーカーが発音しにくい音を変えたよう。

工藤新一 → Jimmy Kudo
毛利蘭 → Rachel Moore
毛利小五郎 → Richard Moore
灰原哀 → Anita Hailey
吉田 歩美 → Amy Yoshida
円谷 光彦 → Mitch Tsuburaya
小嶋 元太 → George Kojima
※ちなみにHiroshi Agasaのように日本名そのままの人物もいる。

変わっているのは名前だけでなく、
ストーリーがスムーズに流れるように、
セリフが原文から離れる場面が見受けられる。

たとえば、「赤鬼村火祭殺人事件」の毛利小五郎のセリフ。
「俺が推理に詰まったとき、いつもこいつの一言がヒントになって……」は、
Every time I get stuck, this kid makes a comment and
turned out to be a clue. Is he really a genius and disguised?

となっている。

もともと日本語のセリフには、英語のラスト部分
Is he really a genius and disguised?
(こいつ、本当は天才なのに、そうじゃないフリをしているのか)
にあたる部分はない。
きっと英語だと、ここまで言ってしまわないと、次に繋がらないのだろう。

また、ほかに気になったのが、蘭のセリフ。
日本語オリジナルでは、異性として意識していながら、
幼なじみの新一にはっきりと自分の気持ちを打ち明けられない蘭。

そんな蘭が「資産家令嬢殺人事件」で、
犯人に襲われて、意識を失っている場面で、
「でも、良かった。し、新一が来てくれて……」とささやくところが、
英語バージョンでは
You never should have left. You are gone so long.
I'm glad you are back. I missed you, Jimmy. I love you.

(離れるべきじゃなかったのよ。こんなにも長く。帰ってきて嬉しいわ。
寂しかった、ジミー。愛してる)になってるし。

まあ、これらは細かく挙げれば山と出てくる
日本語と英語バージョンの違いの、ほんの一部。
視聴者が疑問を抱かず、純粋に物語を楽しむためには、
直訳では対応できない部分がたくさんあるのだろう。

翻訳って、語彙や文構造だけでなく、
シチュエーションも大いにかかわっているんだなあ。
やっぱり面白い!

写真:スタバと一体型になっている有楽町の「TSUTAYA」。
この間、『名探偵コナン』の新刊を見つけて、
ついレジへと向かってしまった。
by megumi_mh | 2011-11-02 16:44 | マンガ・アニメ