先ほど青について書いたので、次は白について。
小さいころ、母と下の姉の影響で『鳥』とか『ハリーの災難』とか
よくヒッチコック映画を観ていたけれど、『白い恐怖』は
まだ観たことがなかったので、DVDをレンタルしてきた。
このお話は簡単に説明すると、精神分析医とその患者の
ラブロマンスを絡めたミステリーサスペンスってとこでしょうか。
何でも分析でズバズバ物事が解決することから、
幼少時代からのトラウマを探ることによって治癒へ導くという手法が、
映画制作当時のいわば「はやり」だったことをうかがわせている。
また、男性の台詞に「これだから女は」的な発言が多いのも時代を感じさせる。
いまそんなことを言おうものなら、Politically Incorrect
と見なされて袋叩きだろう。
と、身も蓋もない感想を述べてしまったけれど、
ひと言で全体的な感想を述べるならば「面白かった」。
「えっ、最後の数分間で種明かしをして、
そんなにあっけなく終わっていいんですか!?」という感じも含めて。
(この「あっけなさ」は『バルカン超特急』のときも感じたけれど)
いまのハリウッド映画って、ハッピーエンドにしてもウソくさいし、
かと言って悪が勝つような内容もカタルシスが得られないしで、
『インセプション』のようにどっちつかずで終わる場合が
すごく多くなっている気がする。
観るものとしては、『白い恐怖』くらいスッと終わってくれると、
「おお、気分いい!」って感じがするよね。
なんかうまく誉められてる気がしないけど。
写真:どうして雪の日の写真なのかは、本編を観たら分かるはず。